新しい働き方・休み方を実践するために年次有給休暇を上手に活用しましょう
新しい生活様式のためには、新しい働き方と休み方が求められます。
時差通勤には、始業・就業時刻の変更やフレックスタイム制のほか、時間単位の年次有給休暇の柔軟な活用も考えられます。
年次有給休暇とは
年次有給休暇の取得率
青森県の年次有給休暇の取得率は、平成29年で46.9%でした。これは、平成28年の37.2%を上回ったものの、全国の51.1%と比べ低い水準となっています。
年次有給休暇の取得率等の推移【平成29年】(1420キロバイト)
年次有給休暇の取得率等の推移【平成30年】(506キロバイト)
年休の確実な取得がスタートしています
労働基準法が改正され、平成31年4月より、使用者は法定の年休付与日数が10日以上のすべての従業員に対して、毎年5日間、年休を確実に取得させることが必要となりましたが、これは最低基準であり、従業員に付与された年休は本来、すべて取得されるべきものです。
時間単位の年次有給休暇とは
年次有給休暇の付与は原則1日単位ですが、労使協定を締結する等により、年5日の範囲内で、時間単位での取得が可能となります。
新しい生活様式のためには、新しい働き方と休み方が求められます。 時差通勤には、始業・終業時刻の変更やフレックスタイム制のほか、時間単位の年次有給休暇の柔軟な活用も考えられます。
時間単位の年次有給休暇制度を活用しませんか。
時間単位の年次有給休暇制度を導入する場合には、就業規則による規定と労使協定の締結が必要になります。
仕事はチームで行い、チームの中で情報共有を図って休みやすい職場環境にしましょう
厚生労働省において、1か月程度の特別休暇や年次有給休暇の取得が進んでいる企業にヒアリングを行ったところ、1週間ごとにミーティング等を行い、労働者の業務の進行状況等について、所属長(課長など)のみならず、同僚等も把握し、仕事を個人ではなくチームで行うことで、当該労働者が休暇で不在となっても業務が回るよう取り組まれている状況が分かりました。 各部署において、労働者個々人がしっかり仕事をすることは重要ですが、仕事をチームで行い、チームの中で仕事の進行状況等について情報共有することで、休みやすい職場環境にしていきましょう。
年次有給休暇の「計画的付与制度」を導入しましょう
年次有給休暇の計画的付与制度とは、年次有給休暇の付与日数のうち5日を除いた残りの日数について、労使協定を締結する等により、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度です。この制度を導入している企業は、導入していない企業よりも年次有給休暇の取得率が高くなっており、労働基準法を遵守する観点からも年次有給休暇の計画的付与制度の導入は重要となります。
キッズウィークが始まっています
「キッズウィーク」は、地域ごとに学校の夏休みなどの長期休業日を分散化することで、大人と子どもが一緒にまとまった休日を過ごす機会を創出しやすくするための取組で、平成30年度から始まっています。
キッズウィークの推進は、働き方改革と表裏一体の、いわば休み方改革の推進でもあります。
厚生労働省では、労働時間等設定改善法に基づく指針を改正し、働く人が子どもの学校休業日や地域のイベント等に合わせて年次有給休暇を取得できるよう、事業主に配慮を求めています。
働く人が年次有給休暇を取得しやすい職場環境にしましょう。