まだ食べられるのに捨てられている食品が多くあることをご存知ですか? 食品がごみになる理由の一つに、家庭の食事や外食における「食べ残し」があります。
日本では2019年に「食品ロス削減推進法」が成立し、企業はもちろんですが、消費者も買い物の仕方や調理法の工夫などで自主的に食品ロスの削減に取り組むことが求められています。
食品ロスの現状
食品ロスとは、まだ食べることができたのに捨てられてしまう食品のことです。
農林水産省および環境省による推計値では、令和3年度の日本全体の食品ロス量は約523万トンで、その内訳は、飲食店やスーパーなどの食品小売店、食品製造メーカーなどから出る、事業系の食品ロスが279万トン、家庭から出る食品ロスが244万トンであるとされています。
これは世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量(令和3年で年間440万トン)の1.2倍に相当します。
また、食品ロスを国民一人当たりに換算すると、お茶碗約1杯分(約114g)の食べものがまだ食べられる状態でごみとして捨てられていることになります。
黒石市の家庭から出る食品ロス推計値は令和3年で1人1日当たり約129グラムと全国の量と比べると上回っています。
食品ロスを減らすための取り組み
ご家庭で
- 買い物に行く前に、家にある食材を確認し、余分に買いすぎない。
- 食材の賞味期限や消費期限を確認して、おいしく食べきる。
消費期限:過ぎたら食べないほうがいい期限(安全性の保証期限)
賞味期限:おいしく食べることができる期限(おいしさの保証期限)
※賞味期限を過ぎても、すぐ食べられなくなるということではありませんが、賞味期限が過ぎた
ものは、見た目、におい、味を確認して不安を感じたら食べるのを止めましょう。
- 料理は作りすぎない。多く作ったときは冷凍したり、リメイクして食べきる。
外出先で
- スーパーなどで食品を購入する場合に、すぐ使う食品はできるだけ「手前どり(陳列棚の手前から商品を取る)」をする。
- 食堂やレストランなどでは、自分が食べきれる適量を注文して、おいしく残さず食べきる。
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食べきれなかった料理は持ち帰り(テイクアウト)できるか確認してから持ち帰り、家で食べきる。
※食中毒のリスクもあるので、自己責任の範囲内で持ち帰り、十分に再加熱し、できるだけ早く食べ
ましょう。
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宴会(忘年会や新年会)などでは、最初の30分と最後の10分は席に着き、みんなで食べる時間とする「3010(さんまるいちまる)運動」に取り組んで食べ残しゼロを目指す。
※12月・1月は、食品ロス削減強化月間です。
食品廃棄物の中でも「もったいない」の象徴である「食べ残し」を減らすよう取り組むことで、食べ物を大切にする意識や食への感謝の念が深まり、地球環境を守ることにつながります。
今日から食品ロス削減に取り組みましょう
- 黒石市は「全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会」に参加しています。